CLIP CLIPPED!
後から読み返そう後から読み返そう
¥400,000 / 82.82m2
1964年、東京オリンピック開催の年にビラ・ビアンカは誕生しました。当時の日本では都市居住型集合住宅の前例がほとんどなく、米「LIFE」誌など国内外の雑誌に大きく取り上げられるほどのインパクトがありました。それから60年の月日を経ても未だ衰えない存在感を放っており、多くの建築ファンに時代を超えて愛され続けています。
ビラ・ビアンカの魅力と言えば、一度目にすると頭から離れない、ダイナミックな外観の美しさがあげられます。外観は積み木を互いに積んだような市松模様で、へこんだ部分が各住居のバルコニーとなっています。平面が雁行状にずれているからか、コンクリート造でありながら木で組み上げたような日本的雰囲気が感じられます。他にもガラスブロックで覆われた巨大な円柱、玉石張りのロビーの腰壁、無垢の木材を手彫りで加工した玄関扉など、今見ても斬新に感じる先進のデザインが随所にちりばめられています。
今回ご紹介する4階のお部屋は、事務所利用が可能な80㎡越えの3LDKタイプ。木とコンクリートが調和した内装は、剥き出しの天井や露出配管がインダストリアルなムードを感じさせながらも、アンティ―ク調の壁紙や色使い、豪華なシャンデリアや鳥柄のライト、レトロなピンクのバスルームや夕日に染まったような洗面台など、ところどころにヨーロッパヴィンテージの雰囲気が漂います。独特の趣を演出している空間は、オフィスに深みと落ち着きをもたらしてくれるとともに、単なる作業空間を超えた、インスピレーションを刺激してくれそうです。
ビラ・ビアンカは建て替えの話が長年協議されています。少なくても2年使えることは確定していますが、着実にその時は迫ってきています。伝説の最期を一緒に見届けてくれる方をお待ちしています。