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障子に映る、庭木の影

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玄関ホールから格子戸を開けると、6帖の和室がある。押入れと天袋の襖は青海波の柄でそろえてあり、柱や鴨居の赤みがかった木の色とよく合う。床の間には小さな障子窓と地袋がついていて、ここだけ少し明るい。南に面した障子は一面が庭木の影絵になっていて、時間によって形が変わっていく。客間にも、寝室にも、ひとりで本を読む部屋にもなりそうだ。

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畳の目の先に、南の障子がある。午後になると庭木の枝がくっきりと映り込み、障子一面が影絵になる。風が吹けばその影がゆっくり動く。見上げると板張りの天井から角形の照明が下がっていて、右手の壁には小さな吊り棚がついている。左に床の間、正面に障子と欄間。照明を消して、外の光だけで過ごしたくなる部屋だ。

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和室の窓を開けると、すぐ外は庭だ。丸く刈り込まれた植木と、すらりとした幹の木が目の前に立っていて、午後の光が葉の間を抜けて畳の上に揺れる。閉めれば障子に影絵が映り、開ければ庭がそのまま部屋の一部になる。夏は窓を開け放して、腰かけて過ごしたくなる部屋。

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正面から見ると、この部屋のつくりの良さがよく分かる。左に青海波の襖の押入れと天袋、右に障子窓と地袋のある床の間。一本の鴨居が両方をまっすぐつないでいて、壁全体が一枚の絵のように整っている。南の障子と床の間の窓、二方向から入る光が、畳の上でやわらかく混ざり合う。

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1階の8帖は、この家の座敷にあたる部屋だ。正面には床の間があり、その横の床脇には小さな障子窓と地袋、瘤の残る銘木が添えられている。右手の襖には、松と五重塔の浮かぶ山水画。左手の窓辺には地袋が設えられていて、障子を通った光が畳の上に細い縞を描く。畳に目線を落とすと、い草の目のひとつひとつまで光を拾っているのが分かる。来客をもてなす部屋として、きちんとつくられた空間。

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座敷を窓の方へ振り返ると、掃き出し窓の向こうが縁側になっている。窓の上には欄間が一列に続いていて、障子を閉めても上から光が落ちてくる。右手には障子が4枚並ぶ付書院と地袋、その奥には縦格子の意匠。見上げれば、杢目がうねるように走る板張りの天井。8帖という広さに、光の入り口がいくつも用意されていて、昼間は照明がいらないほど明るい。

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床の間の前に座ると、細かな仕事の多さに気づく。板床は深い色で艶を帯び、木目が静かに浮かんでいる。奥の壁には小さな障子窓が開いていて、床の間の中だけにやわらかな光を落とす。隅の小棚には瘤がいくつも残る自然木が柱として添えられ、天板にもはっきりとした木目が出ている。床柱の隣には、霞の中に五重塔と松林が浮かぶ山水画の襖。花を一輪生けるだけで、部屋の空気が変わりそう。

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座敷の障子を少し引くと、その向こうに縁側がある。座敷側はしっとりと暗く、縁側は外の光で満ちている。その明るさの差が、障子一枚でゆるやかにつながっているのがいい。縁側の床板には、何十年も人が歩き、陽に当たってきた跡が刻まれている。朝はここで新聞を広げ、夕方は庭を眺めながらお茶を飲む。そんな時間が似合う場所。

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階段は、まっすぐ2階へ向かう一直線。見上げると、上の窓から入る光が板張りの天井と壁を明るく染めていて、暗い足元との対比がきれいだ。艶の残る踏み板は、何十年分の上り下りで角がやわらかくなっている。一段ずつ上がるたびに、光の方へ近づいていく感覚がある

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2階の和室に上がると、まず畳の上の光に目が行く。南の窓から差し込んだ陽が、格子の影をくっきりと描いている。見上げれば、木目が大きく波打つ板張りの天井。壁は落ち着いた色の塗り壁で、左手には引き出し付きの物入れと天袋が壁いっぱいに造り付けられている。正面の襖の裾には、青海波に菊をあしらった柄がさりげなく入っている。子ども部屋にも、寝室にも、ひとりで籠もる書斎にもなりそうな、静かな部屋。

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2階の和室で、何もない壁をしばらく眺めていた。ざらりとした塗り壁に、柱が一本まっすぐ通っている。その上の高窓から見えるのは、青い空と庭木の緑だけ。天井板の木目は波のように大きくうねっていて、飾りがなくてもこの部屋には見るものがある。本棚を置くか、何も置かずにこのままにしておくか。それを考えるのも楽しい部屋。

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和室の壁に近づいてみると、塗り壁の表面には細かな粒が散っていて、光の加減で金色にも土色にも見える。壁紙では出せない、ざらりとしたやわらかさ。壁を横切る細い木の線と、角に立つ柱の赤み。何も飾らなくても、夕方になるとこの壁そのものが部屋の景色になる。

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部屋の角に立つと、二つの青が目に入る。ひとつは、高窓の向こうに広がる空の青。もうひとつは、襖の裾に描かれた水色の青海波と、その上に浮かぶ菊の花。土色の塗り壁と飴色の天井でまとまった部屋に、この二つの色がさりげない明るさを足している。足元では、南からの光が畳の目を照らして格子の影をつくる。朝起きて最初に目に入るのがこの景色なら、悪くない。

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押入れと天袋が壁一面に収まっていて、襖の裾には水色の青海波と菊の柄が三枚にわたってつながっている。隣の部屋と同じ柄で揃えてあるのが、なんとも丁寧だ。午後になると南の窓から光が斜めに差し込み、畳の上に長い縞を描く。高窓の向こうには庭木の梢と青空。収納がたっぷりあるので、寝室として使うのにちょうどいい。

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南の和室から、ベランダに出てみる。目の前に広がるのは、雲がゆっくり流れる大きな空。視線を落とすと、手入れされてきた庭木がこんもりと茂り、その先には瓦屋根の家々が低く連なっている。高い建物がないので、空がとにかく広い。屋根がかかっているから、洗濯物を干したまま出かけても安心だ。晴れた日の朝、ここで深呼吸するところから一日が始まる。

直すところと、残すところ

¥12,900,000

カテゴリー

ビンテージ
レトロ物件

リノベ向き
物件

所在地
我孫子市中峠3084-12 GOOGLE MAPS
交通
JR成田線 湖北より 徒歩20分
間取り
5K以上

障子に庭木の影が揺れ、畳の上に格子の光が落ちる。我孫子市中峠、JR成田線「湖北」駅から歩いて20分。南に開けた約97坪の敷地に、昭和53年に建てられた木造2階建てが静かに佇んでいます。

この家のいちばんの魅力は、光の入り方です。1階の6帖和室では、午後になると南の障子一面が庭木の影絵になります。8帖の座敷には欄間と付書院があり、障子を閉めていても上や横からやわらかな光が届きます。2階の南の和室は床まである大きな窓からベランダに出られ、低い家並みの向こうに広い空が見渡せます。夕方には塗り壁が金色に染まり、夜は階段の上で行灯の明かりが迎えてくれます。

そして、昭和の大工仕事が丁寧に残っています。48年かけて飴色になった板張りの天井。床の間と床脇、瘤の残る銘木。山水画や青海波の襖、装飾の入ったドアノブ、鳥かごのような照明。どれも、いま新しく作ろうとしてもなかなか手に入らないものです。

間取りは、1階に和室2間、8帖の洋室、15.5帖のダイニングキッチン、納戸、縁側、サンルーム。1階だけで暮らしが完結し、2階の和室2間は子ども部屋や書斎、来客用に使えます。敷地は南側で幅約6mの公道に接し、間口は15m以上。陽当たりがよく、車も楽に停められます。

もちろん築48年ですので、水回りや断熱、畳や建具の張り替えなど、手を入れることが前提になります。ただ、全部を新しくする必要はありません。残したいところは残し、直したいところだけ直す。家との付き合い方を、住む人が自分で選べる家です。

駅から近いとは言えません。でもその分、この広さと静けさ、そして光と手仕事に囲まれた暮らしが手に入ります。古い家の良さを分かってくれる方に、ぜひ一度、晴れた日の午後に訪れていただきたい物件です。

画像
画像
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カテゴリー
中古住宅
人気のこだわり条件
倉庫つき
空き家
築年数
48年
所在階/構造・階建
木造瓦・亜鉛メッキ鋼板葺葺2階建て
土地面積
322㎡
建物面積
125.86㎡
情報更新日
2026-10-24 00:24:20
引渡し可能時期
相談
総戸数
1
敷地の権利形態
所有権
用途地域
市街化調整区域
取引態様
仲介
所有権
所有権
階数
2階建て
日当たり
南向き
間取り・広さ
全居室6畳以上
室内設備
全居室収納
バルコニー・庭
南面バルコニー
南庭
庭10坪以上
立地・土地特徴
角地

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千葉県我孫子市我孫子1861

T.04-7189-7612 https://camome.jp [email protected]

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