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ワンダーのトピックス

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冬が楽しみになる薪ストーブと納屋と物造りの生活

2025.02.02

キャンプで焚火を愉しむ時間は格別なのだけど、日常の中でそんな時間を過ごすことができるなんて、とても贅沢。



薪ストーブのある暮らしを楽しむのは、桃畑が広がる地に家族3人ワンルームの平屋で暮らす守安さん。
▷守安邸のお家の作り方は特集記事「扉のないシームレスな平屋に住む」をチェック!

建築設計を担当した岡村さんの勧めもあり、建築家 中村好文さんデザインの薪ストーブ「NAYAN76」を取り入れた。薪ストーブの魅力に浸り、生活スタイルの大切な要素となっているそう。


パチパチとはぜる薪の音。ゆらゆら揺らめく炎を見つめると、お話を聞く間も心の底からポカポカと温まる。


薪ストーブにくべる薪を保管するのは、平屋の横にある納屋


「もともと祖母の畑だった土地を受け継いで建てた家。納屋はそのまま残して大切に使っているんです。」と守安さん。
味のある昔ながらの納屋が、風景に馴染んで心地良い。掃除が行き届き、薪や薪割り前の玉切りの木が綺麗に並んでいた。



「薪ストーブで使う木は、1年間乾かした木なんです。10月~3月の木の水分が少ない時期に山で木を切り、玉切りの状態で運んできます。その木をくべられるサイズに薪割りし、1年間乾かします。」と教えてくれた。


木はどこへ切りに行くんですか?と尋ねると
「地域で桃農家を営む方達が、桃畑を広げるために山で木を切るのですが、『今年はここの木を切っていいよ』とか『切った木を持ち帰って欲しい』と声をかけてくれるんです」

「一緒に山へ行って切ったり、伐採木をいただいたりするので木で困ったことはありません。また、切った木を山から運び出すのはとても重労働で、直径30cm程の生木を長さ50cm程にチェーンソーで切り、整地されていない山をトラックまで転がして積み込みます。朝から山へ入り、汗だくになりながら半日程かかります。農家の方も切った木を置いたままにすることは出来ないため、僕たちが一緒に作業することがとても助かると喜んでくれるんです。」と笑顔で答える守安さん。

薪ストーブを通じて地域での交流がうまれ、また自給自足に繋がっていることが分かった。


物作りが好きな守安さんは納屋でも木工制作をはじめとした物作りを楽しんでいる。こちらの小ぶりな木から生まれたのは…


自然にある形を活かしたペーパーウェイトだ。シンプルな美しさが、家に馴染んでいる。


玉切りの木の断面に大小様々なくぼみを見つけた。


くぼみから出来上がったものは、くぼみを型にして地金を流し込んで作ったスプーン。コーヒー豆を計量したり、おつまみに添えたりといい活躍っぷり。


薪ストーブ前の切り株テーブルをはじめ、ベッドサイドのテーブルも守安さん作だ。



取材を通じて見えてきたのは、受け継いだお祖母ちゃんの納屋を大切に使い、薪ストーブを通じて地域の方達と助け合いの交流が生まれ、冬が来るまでは物作りを楽しむ暮らし。}薪ストーブという枠を超え、住まい、地域によって育まれていく古くて新しいライフスタイルだった。


【写真・文】ワンダー編集部

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